()猫に囲まれながらお客様の相()談に乗り、笑顔になってもらうという少し変わった場所があります――。
主人公・桜木()さくら(久保ユリカ)は、秋葉原にある猫()カフェ()『MOCHA(モカ)』で働いている。そこには、様々な思い()を抱えた人々が、猫たちに()会いに訪れていた。
第一部。ひょんなことから、MOCHAに通うようになった地下アイドルの並木志保。クラスメイトにも、アイドル仲間にも馴染めず、悩んでいる志保に勇気をくれたのは、MOCHAの人気者ブリティ()ッシュショートヘアの“ぶり”だった。
第二部。猫嫌いを直す為()、MOCHAを訪れた小手川勇作。決して甘えを許さない不器用な男()・勇作を変えたの()は、勇作とは()正反対の甘え上手なラグドール・こぐまだった。
第三部。家族の介護に追われる津田()沙世()。彼女の母・雪枝はアルツハイマー型認知症を発症()し、記憶障害を起こして()いた。バラ()バラになっていく母と娘。忘()れていた思い出を運ん()できてくれたのは、かつて父が大切にしていた猫だった。
()そして――第四部。さくらの意外な()過去が明らかになる……。
誰()もが抱える日常の寂しさ、すれ違い、孤独。猫たちが繋ぐ心()優しい物語。